【第3回】 40代から始める賢いNISAでの運用法とは?
今回は、40代でのNISAの利用手法について、ご紹介します。
40代は住宅ローンや教育費など、支出の多い年代でありますが、同時に、老後へ向けた資金を貯める必要に迫られる時期でもあります。
50代では資産の減少リスクの大きな投資はできませんので、40代での積極的な資産運用が求められます。40代では、NISAを投資限度額いっぱいまで、フル活用することで、資産の形成に努めていきましょう。
40代は、住宅ローンや教育費の負担とともに、老後資金を貯める時期。その方法とは?
積極的な投資
40代は住宅ローンの支払い、教育費の負担など支出が多い年代ですが、老後資金を貯める必要のある年代でもあります。
40代までに、ある程度の資産の蓄積があることが望ましく、これまでの資産を元手にNISAを利用し、積極的な投資を行ないたいものです。
NISAは、2014年1月から10年間、1年間の投資限度額を100万円として5年間、売却益や分配金、配当に対する税金が非課税となります。
上場株式と公募株式投資信託が対象です。上場株式には、外国株やREIT、ETFが含まれており、公募株式投資信託には、株式型の投資信託だけではなく、債券型の投資信託の多くが含まれます。
NISAで利用できる金融商品は多岐に渡っています。
40代は、ボーナスも利用して、NISAをフル活用しよう
40代である程度の資産を形成
40代では、住宅ローンや教育費など多くの支出があります。
月々の支出にゆとりがあまりないようであれば、ボーナスも利用して、1年間100万円のNISAの投資非課税限度額をフル活用しましょう。
1年間100万円で、10年間で1000万円の原資となります。40代である程度の資産を形成することが、セミリタイア層と呼ばれる50代、60代以降のリタイア層となった年代の生活へとつながっていきます。
定期預金では、さほど利子はつきませんので、NISAの非課税メリットを享受して、資産運用を行ないましょう。NISA口座では、ミドルリスク・ミドルリターンを基本として、商品を選択します。
投資経験があれば株に挑戦
個別銘柄の購入
既に投資経験があるのであれば、40代ではNISAを利用して、株式の個別銘柄の購入に挑戦してみましょう。
複数の株式や債券に分散投資される投資信託とは異なり、個別銘柄で購入した株価の下落は、そのまま資産の目減りにつながりますので、リスクは高くなります。
長期保有が前提
しかし、大幅に株価が値上がりしたり、配当を多く得ることができたりした場合には、大きな利益を得ることができます。
今後の成長が見込める成長株や、配当金が高い高配当株、将来性のある優良企業でありながらも株価が安い優良低位株などを見つけて、購入しましょう。
株式を売却しても、投資枠は再利用できませんので、注意が必要となります。NISA口座を利用しての株式投資は、長期保有が前提となります。
人気ETFのメリット
安い手数料
ETFは、上場投資信託とも呼ばれており、TOPIX(東証株価指数)や日経平均株価などに連動するように運用される投資信託で、証券取引所で取引されるものをいいます。
国内株だけではなく、アメリカや新興国の株などの外国の株やJ-REITの指数に連動するタイプもあります。
証券取引所で取引されますが、数千円~数万円程度で購入することができます。ETFは、インデックスファンドと比べても、手数料が安いというメリットがあります。
ETFは、NISAを利用する、40代の投資ビギナーにも、お勧めできる商品です。
資産に余裕があれば、J-REIT
多くの投資家から集めた資金によって、不動産を購入し、賃料の収益を分配する不動産信託をREITといいます。
メリット
REITとは、日本における不動産信託をいい、証券取引所に上場しています。
J-REITは、分配金が安定しており、投資信託のように特別分配金が発生して元本が減少する心配がありません。オフィスビルや商業施設、住居、ホテルなどが投資対象となっています。
ただし、多くのJ-REITは、数十万円単位の購入費用が必要です。
日本版ISA であるNISA口座を利用した投資資金に余裕があれば、J-REITは有力な投資対象商品です。
資金に余裕がない場合や、あるいは分散投資を行ないたいのであれば、J-REITを組み込んだETFも、NISAを利用した投資においての選択のうちの一つとなります。
今回のまとめ
40代は、資産形成期の終盤ともいえる年代です。リタイア層目前の50代での資産の大幅な目減りは、リタイア後の人生に大きな影響を与えます。
50代でリスクをとるような投資は避けるべきですので、40代が多少のリスクを負った投資を行なえる最後の年代となります。
ETFとJ-REITはともに、ミドルリスク・ミドルリターンといわれる金融商品です。
NISAをフル活用して、積極的な資産運用を行なっていきましょう。
また参考にしてもらいたいのが、「NISAで上手に活用する方法とは?~ETFの場合~」。
こちらの記事は、40代の方がよく読まれている記事ベストに入っています。
40代とは言わず、NISAの初心者にも、参考になるとは思います。
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