NISAの現状。新規開拓できてない?若年層は興味がない?
国税庁によると、昨年末時点で475万口座が開設された。野村総合研究所の試算では、申請ベースで1月末に約650万件、今年末には865万件に達すると見込まれている。
だがしかし、必ずしも「新規開拓」につながっていない課題ある。
口座開設者の9割超が既存顧客か
野村総研が2月初め、20~70代の5000人を対象に実施したアンケート調査によると、ニーサについて「聞いたことがある」が69.5%で、1年前の調査に比べて3倍超だった。
同じ野村総研の調査で、既に口座を開設し投資を始めた人の50.8%が「投資信託のみに投資」、「上場株式のみに投資」は43.2%、「両方に投資」が6.0%。拮抗しているが、やや投信が多い。投資金額の平均は59万3000円だった。
この調査でも浮かび上がるのが、新規顧客を必ずしも開拓しきれていない点。
口座を開設済み、または申し込み中の人の4分の3超は既にある程度の経験がある個人投資家だった。証券業界では「実感としてはニーサ口座開設者の9割超が既存顧客」(別の大手証券幹部)との声も聞かれる。
個人投資家と言えばそれなりの資産を持っている人に限られ、「ほとんどが60代以上」(ネット系証券幹部)と見られている。
ニーサ導入の狙いは新規、特に若年層を呼び込んで「貯蓄から投資」への流れを強めることだが、この点では道半ば。
いかに若者に関心を持ってもらうかが知恵の絞りどころだが、バブル崩壊以降は上げ相場の少ない日本の株式市場自体に問題があると言えるかもしれない。
他にもNISAが抱える問題点はあるようだ。次にあげた記事でも分かる通り、意外とたくさんあるようだ。
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