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NISAとは-アベノミクスの追い風受け「完全復活」野村HD

公開日: : 最終更新日:2014/02/19 注目 , ,

2014年の株式市場は波乱の幕開けとなった。
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昨年はアベノミクスへの期待から日経平均株価が1年間で5896円(56.7%)上昇した。だが、今年最初の取引となる大発会(1月6日)の日経平均株価の終値は、昨年最終取引日(12月30日)と比較すると382円43銭安の1万5908円88銭となった。

1月6日には株式や投資信託への投資で年間100万円までなら売却益が非課税となる少額投資非課税制度(NISA)がスタート。

今年は大幅反落で始まったが、市場関係者は「個人投資家がNISAで株を買う動きが広がり、相場を下支えする」との期待を口にする。

 

投資家は証券会社などで専用のNISA口座を開設。毎年100万円まで株式や投資信託を購入でき、5年間はその売却益や配当が非課税になる。

開設できるのは1人、年1口座だ。証券各社はNISA専用の投資信託を設定するなど口座獲得競争を展開し、口座の申し込み件数は昨年10月1日時点で358万件。証券会社最大手の野村證券は、11月末で100万口座を突破した。

 

その野村證券社長と、持ち株会社の野村ホールディングス(HD)最高経営責任者(CEO)を兼務する永井浩二氏は1月6日、記者団に「個人の金融資産が『貯蓄』から『投資』に向けて動く起爆剤になる」とNISAへの期待を語った。

今年の日経平均株価については、良好な世界経済や株式市場の需給関係などから「年央から年末にかけ1万8000円前後に上昇する」との見通しを示した。

 

アベノミクスで最も恩恵に浴したのは証券業界だった。底割れすることさえ危惧されていた株式相場が一挙に持ち直した。

中長期経営目標も前倒しで達成

永井氏は昨年12月3日、パレスホテル東京で開催された内外の機関投資家向けの「CEOフォーラム」で、16年3月期に迎える創業90周年に向けた中長期の経営ビジョンを説明し、「アジアに立脚したグローバル金融サービス・グループとしての立場を揺るぎないものにする」と自信を示した。

 

野村HDは、この中長期の経営目標を前倒しして達成する可能性が強まっている。16年3月の税引き前利益の目標は2500億円だが、13年4~9月期は前年同期比3.4倍の1862億円を計上し、14年3月期に2年前倒しして目標を達成することになりそうだ。

同社はすでに90兆円という顧客資産残高目標を13年9月末に達成したため、本目標値を100兆円に上方修正した。1株当たりの当期純利益(EPS)の目標は50円以上だが、これも2年前倒ししてクリアできるかもしれない。

08~09年にかけ低迷していた野村HDはアベノミクスで完全に復活した。

 

13年12月2日、そんな野村HDの好調に水をかけるような事件が起きた。

証券取引等監視委員会は日本生命保険の資産運用子会社、ニッセイアセットマネジメントなど4社が金融商品取引法違反(インサイダー取引)をしたとして、課徴金納付命令を出すよう金融庁に勧告した。

インサイダー取引を行ったと認定したのは、10年の国際石油開発帝石(INPEX)の公募増資に絡んだ売買。ニッセイアセットのファンド運用者は、INPEXの公募増資情報を事前に野村證券の営業担当者から得ていた。

 

野村HDは12年8月、複数の企業の公募増資に絡むインサイダー取引に関わっていたとして金融庁から業務改善命令を受け、当時の渡部賢一社長CEOら経営トップ2人が辞任に追い込まれた。

渡部氏ら2トップの退任を受けてグループCEOに就いていたのが永井氏である。

12年の業務改善命令を受け野村HDは、再発防止策や情報管理の体制強化に取り組み、自主的な点検によりニッセイアセットの事案が発覚したため、監視委は「一定の自浄作用が認められる」と評価。金融庁も追加処分はしないとした。

野村HDは、前回の業務改善命令の際には情報を漏洩させた社員の解雇を含め17人処分したが、今回も2人を退職処分にした。

同社の営業担当者による公募増資情報の漏洩は、顧客サービスの一環として日常的に行われていた。東京株式市場は、外国人投資家の目からは「インサイダー天国」と見られている。

FHFAからの提訴、和解金に関心集まる

そんな中、市場関係者が最も注視しているのが、米連邦住宅金融局(FHFA)に支払う和解金がいくらになるかという点だ。

 

FHFAは11年9月、世界の17の金融機関が、監督下のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)に対し、合計1960億ドル相当の高リスクな住宅ローン担保証券(MBS)を情報をきちんと開示をせずに4年間にわたり販売していたとして、裁判所に提訴した。この17社のうちの1社が、野村HDの米国法人だ。

 

13年に入り、FHFAと金融機関との和解が相次いだ。

和解金は米シティグループが2億5000万ドル(約250億円=1ドル100円で換算。以下同)、ゼネラル・エレクトリック(GE)は625万ドル(約6億円)、アライ・フィナンシャルが4億7500万ドル(約475億円)、ドイツ銀行が19億ドル(約1900億円)だった。

 

最高額は米金融大手JPモルガン・チェース。MBSを330億ドル分販売したとしてFHFAに提訴されていたが、昨年10月、51億ドル(約5100億円)の和解金を支払うことで合意した。

ただしFHFAへの支払いは、政府機関と暫定的に合意している130億ドル(約1兆3000億円)の和解金の一部とみられている。

 

野村HDの米国法人がFHFAから提訴されている額は20億ドル(約2000億円)。

どのくらいの和解金になるのかに関心が集まるが、参考になるのがスイスの金融大手、UBSのケースだ。45億ドル(約4500億円)の販売額に対して和解金は8億8500万ドル(約885億円)だった。割合は約2割。この比率を野村に当てはめれば4億ドル(約400億円)相当になる。

 

現在の野村HDにとって、400億円の和解金は決して小さくない。一連のインサイダー不祥事を乗り越え、業績が上向き、完全復活に向け大事な1年を迎えた同社にとって、大きな頭痛の種のひとつといえよう。

 

 

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