*

NISAの問題点

公開日: : 最終更新日:2014/01/21 問題点 , ,

NISAの2つの問題点を解説

今月より受付がスタートしたNISA(少額投資非課税制度)ですが、この制度の目的は「貯蓄から投資」を促す事です。ですから、節税を主たる目的とするのではなく、「新規口座開設者には、一定期間税金を免除します」という新規顧客開拓キャンペーンだと思った方がいいです。

この制度が非課税としているのは配当金・分配金などの配当所得と、売却した時の譲渡所得です。そして非課税期間が無期限ではなく、限定されていることに問題があります。

配当金・分配金の問題

分配金・配当金のイメージ

投資をする時、私たちはより収益の見込める銘柄に投資します。株主資本の10%の利益を出す会社の場合、利益を配当金でもらっても、普通預金で年0.03%の運用しかできません。配当せずにそのまま会社の資本に組み込んでおけば、年10%で運用したのと同じになります。資金繰りの厳しい会社を除けば成長の見込める企業ほど投資効率がいいので、配当率は低いのです

配当金の非課税枠を狙うには、低成長かつ安定成長で利益が多く(配当する以外お金の使い道がない)、株価の安定した銘柄を探すしかありません。

投資信託の分配金では、特別分配金(元本払戻金)は運用益ではないので、もともと税金がかかりません。また、グローバルソブリン投信のブームの時には、毎月分配型投資信託の欠点として、毎月分配しては、複利効果が得られないとして集中攻撃されていました。

そして、対比としてお奨めの投資信託を、無配もしくは分配までの期間が長いモノとしていました。つまり良い投資信託とは、分配金の非課税枠を、なるべく使わない投資信託という事になります。

それでも分配金の非課税枠を狙うには、必ず分配金の基準日に前年の基準価格を上回っている投資信託を選ぶ必要があります。

高配当銘柄、必ず値上がりしている投資信託、どちらも易々と見つけられる銘柄ではありません。むしろそんな銘柄の存在自体疑います

譲渡益の問題

非課税枠を使うためには毎年売却を前提とした投資をしなければなりません。投資は元本保証の商品ではないので、常に売却価格が購入価格を上回るとは限りません

皆が毎年の非課税枠を狙って投資行動をすると、毎年年初に株価が上がり(購入)、年末に株価が下がる(売却)ようになります。そして値動きがパターン化されると、値下がりする前に売れ!と「より早く動いた者の勝ち」のゆがんだ市場になってしまいます。

これではデイトレーダーのような運用手法になってしまいます

この制度を有効なものにするためには、非課税期間の恒久化が必要です。期限を設けなければ、売却益が出るまで売る必要がなく、そのまま保有していられるからです。

非課税を主な目的にすると、ほぼ不可能な運用・歪で不自然な運用になってしまうことが、お分かりいただけたと思います。

結局、「非課税枠は使えたらラッキー」位の気持ちで、「あくまで主な目的は資産運用」のスタンスでこの制度をご利用ください。資産運用を始めるにはいい機会になると思います。

まだあるNISAのデメリット↓

NISAのデメリットとは?
NISAのデメリット

nisaの落とし穴(第1回)
NISAのメリット・デメリット

1 Star2 Stars3 Stars4 Stars5 Stars (平均: 4.00)
Loading...

関連記事

話題のNISA-ここに注意が必要

  NISA(ニーサ)が始まり、証券会社や銀行が顧客争奪戦を繰り広げています

記事を読む

NISAの現状。新規開拓できてない?若年層は興味がない?

国税庁によると、昨年末時点で475万口座が開設された。野村総合研究所の試算では、申請ベースで1月末に

記事を読む

NISA口座を銀行で開設してはいけない2つの理由

NISAの導入目的 NISA口座は、開設数に1人1口座のみという制限があり、1度開設すると4年間は

記事を読む

注目の「五輪」銘柄は?

注目株 2020年に東京オリンピックが開催が決定しました。注目のオリンピック関連銘柄を分野

記事を読む

NISAで考えるライフプランとは〜30代から始める賢い資産運用〜

今回は、最近テレビや新聞で見聞きすることの多い、NISAの30

NISAで始めるライフプランニング〜シルバー世代の効果的活用法とは?〜

今日はシルバー世代の方(ここでは便宜上、定年を迎えられた方・事

NISAで始める株式投資とは?〜東京オリンピックとスポーツ株〜

NISA・少額投資非課税制度という言葉は、最近、テレビや新聞な

東京五輪(オリンピック)効果を得るための投資信託の選び方とは?

NISAも盛りあがってきましたが、2020年の東京オリンピック

NISAを活用したJ-REIT(リート)投資とは?~基礎編~

今回、REITの再点検をしてみようと思います。2014年1月か

→もっと見る

PAGE TOP ↑